日本コンベンション研究会

 

2023/3/25更新

国際観光コンベンションフォーラム2024 in 札幌

JAPAN MICE 北の大地からの提案
2日間で全国から160人が参集!


日本コンベンション研究会主催の「国際観光コンベンションフォーラム2024 in 札幌」が、去る2月28日、29日の2日間北海商科大学を会場に開かれました。
今回のフォーラムには全国各地の自治体、コンベンションビューローをはじめ、コンベンション関連企業、研究者、学生など160人が参加。意見交換会、エクスカーション、交流会を含め日本のMICEについて熱い議論が交わされました。


1日目は特別講演、基調講演、特別プログラムに続き3つの分科会を開催
1日目は、東川町の菊地伸町長による特別講演「東川町のチャレンジ」。写真の町として有名な東川町は、町のイメージづくりや特産を活かしたまちづくり、日本語学校の誘致などの取り組みを紹介。いま全国的にも珍しく人口が増加している町の魅力を語りました。

基調講演は、北海道大学大学院情報科学研究院の坂本大介准教授が「国際会議の誘致・開催ポイントは」と題して行いました。坂本氏は誘致に大切なのはビットペーパーとロビー活動、そしてプレゼンテーションであると語り、さらにJNTOや各地のコンベンションビューローなど経験豊かな詳しい人に相談することも重要なポイントであると強調しました。

次いで観光庁MICEの担当、石川靖参事官による特別プログラム「最新報告 日本のMICEへの取組」の講演。今年度の補正予算のほか来年度にはMICE振興に向けての政府予算が付いている点を強調し、特に中核都市はMICEを牽引する力を持っていると語り、国の支援制度をを積極的に活用してMICE誘致や振興を推進していくことに期待が寄せられました。

今年の分科会は3つで、第1分科会は「効果的なMICEプレゼンテ―ションとは?」と題して、北海商科大学観光産業学科准教授の千葉里美氏をコーディネーターに、一般社団法人旭川観光コンベンション協会主任の佐々木洸斗氏とツーリズム・ビジネス・アドバイザーのポール・ハガート氏が話題提供を行いました。地域の持つ価値を見直し、価値のストーリーを描くことや、徹底的なターゲット別の情報の整理、開催希望する人と一緒に考えていく姿勢などが開催地選びに役立つのではといった議論がなされました。

第2分科会は「若い世代に向けてMIICEを考える」をテーマに、MPI Japan Chapter 会長の岡村篤氏、立教大学観光学部2年生の南野香澄氏が話題提供し、コーディネーターは、JTB総合研究所主席研究員の太田正隆氏が務めました。当初コーディネーターには日本大学の宍戸氏を予定していましたが、体調不良で急遽太田氏に交代しました。第2分科会では、MICEという言葉もまだまだ認知されていなく、どんな仕事なのかも分からないのが実情です。そんな中で、日本学生観光連盟とMPIとのサポーター加盟提携締結したことは、若い世代にMICE分野への関心を深めてもらう機会や学生と企業との接点をづくりという意味でも期待できる取組になりそうです。

第3分科会のテーマは、「人を引き付ける地域コンテンツとは?」。北海商科大学観光産業学科教授の池ノ上真一氏をコーディネーターに、豊頃町観光大使で小樽商科大学特認教授の浦島久氏、アイ・エス・ケー合同会社代表で地域活性化伝道師の渡邊法子氏が話題提供を行いました。浦島氏は十勝川の真水が凍って流れてくる豊頃町の氷の塊をジュエリーアイスと名付けて写真を撮り続けては発信したところニューヨークタイムスで紹介され有名に。一方の渡邊さんは、縄文文化や北前船などの歴史を外国人に伝えようと中国語のテキストや商談会、ツアーなどを企画するなど観光コンテンツ作りなどこれまでの経験をふまえて地域コンテンツについて、会場と意見交換が行われました。


フォーラムのプログラム終了後は、オプションでエクスカーションを実施
2日目は、MICEピッチのほか、パネルディスカッション「アドベンチャートラベル−持続可能な観光ビジネスへ」が行われました。昨年9月に札幌で開かれたアドベンチャートラベル・ワールドサミット(ATWS)。パネリストにはその誘致から開催にいたるまで携わった北海道運輸局の水口猛観光部長、旅行会社として開催に関わった阿部晃士JTB北海道広域代表、そして登別の第一滝本の南智子社長、コーディネーターは北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院の石黒侑介准教授で、ATWSの誘致から開催、そして今後のアドベンチャートラベルに対する期待などが、熱く語られました。アドベンチャートラベルもスタートで、これを契機に次の観光、MICEを考え持続可能がキーワードとなっていくと語られました。

午後からは、エクスカーションを実施。芸森ワーサムでのランチとチームビルディング、さらに芸術の森アリーナを会場にワークショップ形式でのMICEサロンが開かれました。今回は、ユニークベニューとチームビルディングについて7つのグループに分けて意見交換。ユニークベニュー開発がなかなか進まない理由として、ベニューを管理する行政側の理解など共通課題が浮き彫りになりました。


2日間のフォーラムの様子を写真で紹介します。


28日


29日

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