2019/03/22
「サステナブルMICE推進札幌宣言」を採択
国際観光コンベンションフォーラムでSDGsの見える化へ
去る3月7、8日、札幌市民交流プラザ クリエイティブスタジオで開催された日本コンベンション研究会主催「国際観光コンベンションフォーラム2019 in 札幌」。今年のテーマは「日本MICE その歩みと課題」で、全国からMICE関係者およそ140名が参加して、2日間にわたり熱い議論が展開されました。
(フォーラムの詳しい内容は、近々公開します。)
このフォーラムでは、今回新たにSDGsへの取り組みを見える化しようと、さまざまな工夫を試み、最終日には、「サステナブルMICE推進札幌宣言」を採択しました。その話題を紹介します。
「サステナブルMICE推進札幌宣言」とは、
私たちはMICEを通じてSDGsの普及に努めると同時に地域を愛し、
地域を超えて広く連携します!そしてSDGsに貢献する
MICE(ビジネスイベント)を開催することを宣言します。
を掲げ、3つの取り組みをMICEを通じて行っていこうというもの。
1つは、SDGsに貢献する地域へのプログラムの提案。2つ目はSDGsの普及と意識啓発。そして3つ目が多くのステークホルダーとの連携です。
SDGsに貢献する地域へのプログラム
「早朝ウォーク MICE で マイル」
今回フォーラムでは、その具体的な取り組みとしては、「SDGsに貢献する地域へのプログラム」を提案しました。
フォーラム2日目の早朝ウォークがその一つで、参加費2000円で札幌中心部に残る街づくりの歴史を知るウォークを企画しました。案内人は札幌商工会議所観光ボランティアガイドとして長年活躍している渡辺昇さん。まだ春にはほど遠いひんやりした朝の空気を吸いながら、参加者20人が創成川沿いを歩き、道路元標跡や創成川を掘削した大友亀太郎の足跡を辿り、北海道開拓の命を受けて着任した開拓判官・島義勇の札幌街づくり構想を学ぶという趣向です。
参加者には障がい者アートの施されたTシャツとタンブラーをプレゼントしました。また、参加費の全額と歩いた距離分を、国際協力・障がい者福祉団体に寄付するという「SDGsに貢献する地域へのプログラム」を提案しました。
SDGsの普及と意識啓発
プラスチック容器の削減を目指し、
会場内でのペットボトルの持ち込みを制限
SDGsの普及と意識啓発では、フォーラム会場内でのペットボトルの使用を制限したことです。事前に参加者にはマイボトルの持参を呼び掛け、会場内にはウォーターサーバーとお茶のサーバーを用意して、いつでも自由に利用できるスタイルにしました。
マイボトルを持っていない参加者には、障がい者アートをデザインしたタンブラーを販売。同時にTシャツも販売したところ、多くの参加者が、趣旨に賛同してセットで購入するなど好評を博しました。
ステークホルダーとの連携
SDGs視点でパーティーの企画・運営
札幌国際プラザ・コンベンションビューローが主体となって進めたホテルエーデルホフでのパーティーは、地産地消の食材の利用、食べ残しゼロを目指した料理の提供とお食事タイムを盛り込んだパーティー運営、北海道胆振東部地震の倒木を使ったディスプレイ、アトラクションには新巻鮭の木箱で作った楽器の演奏など、パーティー全体をSDGs視点で企画しました。事前準備段階からホテルのシェフをはじめ、アトラクションに協力いただいた方々に、趣旨を理解してもらい賛同を得てともに作り上げるという意識で進められました。このパーティーは、より多くのステークホルダーとの連携が形となったものだと言えます。
今回のフォーラムは、SDGsへの取り組みの第一歩です。今後もさまざまなSDGsに貢献するMICEを推進していきます。